本日は、「自分がどれほどの富を所有するべきだと考えているか、つまり、あなたの富の認識がどこに位置しているのか」という話題を取り上げたいと思います。
この富に対する意識は、一人一人が何を富と認識し、それをどの程度掌握すべきと考えているか、これが大体の所得を決定ずると私は考えています。
おそらくこの考え方は一般的ではないかもしれませんが、「富保有意識」と私は呼んでいます。
例えば、先日取り上げた、テスラ、スペースXなどのCEOであり、2022年10月にはなんとTwitter社を買収したイーロン・マスクのこと。
彼がTwitterを買収した際の金額はなんと440億ドル、そしてその額を日本円に換算すると約6兆4000億円となります。
その他にも、Amazonの創業者であるジェフ・ベゾスは、彼自身の財産から1240億ドル、これも日本円にすると約17兆円にも上る寄付を行うことを公言しています。
このように、これらの超大富豪たちは、私達が常識と考える金額の桁が一つ、いや二つも違う金額を扱っています。
私たちは「どうやって彼らはそのような大金を扱うことが出来るのだろう?それに、そのような金額が手に入ること自体が信じられない」と驚くかもしれませんが、それが彼らの富保有意識、すなわちどれだけの富を所有するべきだと彼らが自分自身で認識しているかということです。
また、このような桁外れの富を所有する人たちは、イーロン・マスクやジェフ・ベゾスだけではありません。
一部近代の“巨頭”たち、例えばMicrosoftの創設者であるビル・ゲイツ、Googleの共同創設者であるラリー・ペイジ、そして大投資家であるウォーレン・バフェット等といった方々もこの富保有意識のレベルに達していると思われます。
日本人の中でも光る例として、ソフトバンクの孫正義氏がいらっしゃいます。
彼らは、1兆円、10兆円といった単位でお金を見て発言し、行動しており、その富の大きさには驚かされます。
そして、そうした超大富豪たちの一段下のレベルに、ZOZOの前澤友作氏、サイバーエージェントの藤田晋氏、楽天の三木谷浩史氏などといった人たちがいます。
彼らはもっとも富裕な層と比べれば、さらに一段低い金額、おそらく100億単位でお金を見ていると私は考えています。
そのような大富豪や富裕層の一段下のレベルには、地元の企業の社長や投資家、トレーダーなどの人々がいます。
彼らは1億円、10億円という単位でお金を見ています。
結局のところ、それぞれの人がどの単位でお金を見ているかということが重要で、どのレベルの富保有意識を持っているかによって人生が大きく変わります。
例えば、100億円単位でお金を見ている人が1兆円を稼ぐことはほぼ不可能でしょう。
そして、仮に1兆円を稼いだとしてもそれを使いきることはないでしょう。
これは私たち一般人にも同じことが言えます。
何千万円単位でお金を見ているか、1億円単位で見ているか、それがその人の所得や生活水準を大きく左右するのです。
お金に関する価値観は、いったいどのような観念から生まれているでしょうか?小遣いを1万円増やしたいと願うあなたがいるとしたら、この金額が資産をためるという観念の限界を示していることに気づいていますか?一定の金額以上の稼ぎ方を学ぶのは、このような限界感覚が働くからこそ、困難を伴うものであります。
私が日頃行っている話し手としての先行き立てをする際、まずは目指すべき金額を聞くようにしています。
ここで時折、「月に十万円稼ぎたい」というような意見が飛び出すことがありますが、そのような場合、私からすればコンビニでアルバイトをするべきだと助言することになります。
なぜなら、その方が確実に稼げるからです。
しかし、その一方では、それ以上の金額を稼ぐことは絶対にできません。
万が一、一億稼ぎたいという目標を掲げる人が現れたとしたら、私は迷わずにトレーディングを推奨します。
その理由は、アルバイトだけでなく、現代のインターネットビジネスにおいても、一億円という金額を稼ぐのは容易ではないからです。
しかしながら、トレーディングであれば、必ずしも簡単ではないにせよ、その可能性は飛躍的に高まることでしょう。
お金に対する価値観は、どの単位で計算しているか?資産を持つという意識は、具体的にどのようなレベルにあるのか?いずれも、あなた自身が自覚しておくべき重要な観念です。
先日、インターネットを通じたテレビ番組に、大王製紙の元会長である井川意高さんが出演されていました。
彼はカジノで名を馳せる人物で、会社の資金をカジノ活動に使用し、その結果、法に触れる行為として逮捕され、有罪判決を受けました。
彼が服役を終えた現在でも、カジノで遊ぶ生活を続けており、これまでにカジノで損失した総額はなんと130億円にも上るそうです(苦笑)。
彼は番組の中で次のように述べていました。
「何が何でも絶対に触ってはならないお金に触れることから、真剣勝負が始まるのだ」と。
言い換えれば、本当に失うわけにはいかない金額、それが一体いくらなのかということなのです。
これが私が最も気になる資産を持つという意識のはかり方だと思います。
さらに井川さんは、こうも述べていました。
「主婦の千万と私の十億は同等だ」と。
主婦にとって千万円を失えば、それは大変な事態を招くことになるでしょう。
それが井川様にとって、100億と言い切ってしまうくらいのレベルだということなんですよ。
その額面でギャンブルが楽しめるなんて、何とも面白い発言ですね。
笑。
それは、井川様がお金を見る単位を、一般的な人達とは異なり、100億という単位で見ているんだということを深く理解させてくれます。
それはまた、井川様の富の保有意識がその同じレベルに達しているということを示しています。
さて、皆さんご自身はいかがでしょうか? 皆さんの富の保有意識はどこに存在していますか? それが無くなった場合に、真剣に問題が生じると感じるだろう金額はいくらですか? それが「今」の皆さんの富の保有意識というものなのです。
そして、その意識の範囲内でしか基本的には稼ぐことはできないのです。
私自身かといいますと、確かに「これが無くなったらヤバい」と感じる一線は存在します。
ですが、その詳細を公にするつもりはございません。
笑。
その上で大切なことを指摘しておきますと、富の保有意識は、経験やこれまでに稼いできた金額によってどんどん拡大していくものなんですよ。
だからこそ、例えばサラリーマンの富の保有意識というのは、大抵の場合は現在の年収くらいだと言えるでしょう。
そればかりが稼げると思っているから、それ以上は稼げないんです。
なぜなら、その人たちの富保有意識がそこに限定されてしまっているからなのです。
富の保有意識、これは実に重要な概念なんですよ。